わたしのネコの闘病記①

わたしのネコは2017年9月、膀胱がんのために17歳で死んだ。家猫の平均寿命は15年程度なので、長生きだったことは飼い主冥利につきたが、やはり後悔は残っている。

2015年1月、少量の血尿の症状から膀胱がんであることがわかった。同時に高齢ネコお約束の腎不全の悪化も判明した。腎不全は覚悟していたものの、ネコに膀胱がんは少ないと聞いており、膀胱炎ではないかとかすかな希望を抱いていた。大きな病気をしたことがなかったので、20歳まで生きてくれるような気もしていた自分の浅はかさに、ピシャリと冷や水をかけられたようなショックを受けた。

近所の動物病院での診察ではエコーに写るカゲがあやしいということで膀胱がんの疑いを指摘された。すでに15歳だったから手術などの積極的な治療を行うつもりは一切なく、少しでも長く、いや、長くなくてもいいから苦しまずにおだやかに暮らしてほしい。緩和治療を望むことを獣医師に伝えたが、具体的な話はなく「今は血尿だけの症状だから様子をみる」とするしかなかった。

わたしは関西に住んでいるが、友人がとなりの県で動物病院を経営しており、少し遠方だが、セカンドオピニオンというか、より明確な診断を受けるために連れて行った。細胞をとって病理検査も受けたが、結果はやはり膀胱がんだった。腎不全の悪化も同様に指摘された。
友人の獣医師からは膀胱がんは手術や抗がん剤を使わないのならば根本的な治療法はなく、消炎剤(頭痛薬みたいなもの?)で症状を安定させた犬の事例などがあるといったことを説明された。腎不全も、世の中のネコ様たちに不評な「療法食」を指示されたが、わたしのネコも気に入ったものしか食べないので、活性炭のサプリメントを与えることに決めた。

それから1年半あまり(2016年の秋頃まで)は、「がんなの?」と思えるほど、元気でふつうの状態だった。時折血尿かな?というような色の尿のときもあったものの、元気。ただ、2015年6月に1回だけ座布団の上で排尿をしたことがあり、このときはかなりドキッとしたものの、1回だけで、何もなかったように元気だったので、わたしも「何もなかった」と思い込み、忘れたふりをしてやり過ごしていた。実際、それから1年以上何もなかったのだ。平和ながんだった。

2016年の秋頃から1日に5~6回の頻尿状態になり、1回の排尿に1分以上、時には2分以上かかるようになった。気になって時間を計ったりしたのだが、計るたびに気が滅入る。やめようとは思うものの「今回は短いかも」という期待があって、また、時間を計る悪循環を繰り返した。明らかに真っ赤な血尿が出ることも増えたが、この段階はまだ悪化の入口だった。