わたしのネコの闘病記④

ステロイドの効果で食欲はあるが、頻尿は改善せず鳴きながら排尿するので、せめて痛みだけでも和らげたいと友人の獣医師に痛み止め(ブプレノルフィン)を処方してもらった。シロップ(液体)で、シリンジで飲ませるもので、かなり強い薬のようだった。1日2回飲ませた。これも劇的に効果があったとは思えなかったが、発作は起きず小康状態を保っていた。

ステロイドの効果は1ヵ月と少し続いた。この頃はかかりつけの近所の動物病院には行かず、友人の獣医師から処方してもらったステロイドと痛み止めを投与。サプリメントのネフガードは止めた。食べ過ぎるからなのか、体力が弱っているからなのか、お腹の調子が悪く、便の回数が増えて下痢気味にもなった。そして、6月中旬、恐れていた発作がまた起こった。絶え間なくトイレを出たり入ったりし、床に血尿のしずくが落ちる症状だ。2017年の12月に1回目のひどい発作が起きてから3回目だった。

たまらず友人の獣医師に電話をした。「病院で皮下輸液をしてみては」ということだった。わたしは「ぼんやりさせるような安定剤のようなものは?」と訊いた。もう手立てがないのだろう。獣医師は安定剤がいいとも悪いとも言わなかった。安定剤を郵送してもらった。結局、安定剤は1回も飲ませなかった。わたし自身が安定剤に対し、飲ませたら目覚めないかもしれない怖さを感じていたからだ。

ここから死ぬまでの2カ月半はこれまでと同じ状況の繰り返しだった。しかし、三歩悪くなって一歩改善し、次は一気に五歩悪くなる……そんなペースで弱っていった。1年くらい前から高いところには上れなくなっていたが、ソファや事務いす、わたしが仕事をしている机や食卓の上に上る力はあった。机に上がり、キーボードを打つ手に頭をすりつけて甘える。

痛み止めは「体重2キロの場合はこの目盛」という指示をされていたので、リビングに体重計を置き、抱っこして体重を計った。体重は死ぬ直前まで2キロくらいだったように思う。急激に減ることはなかった。食欲は細々だったが、好物のかつおぶしは小さなパックを買って、開けたての新鮮な香りがするものだけを与えたが、あまり喜ぶ様子はなかった。便の回数が増え、下痢気味でもあったので、あまり食べさせない方が体に負担がないのだろうな、食べない方が楽なのだな、そうして楽に旅立ってくれるかなと思うのだが、やはり食べるとうれしい。封を切って1回しか食べなかったかつおぶしパックがたまっていった。ある程度ためて、かつおだしにした。