「カメラを止めるな」の役者の顔がこんがらがったことからの全然関係ない一考察

8月半ばに話題の映画を観た。この映画については何も語らないのがルール。感想は「おもしろい」の一言にしておく。万障繰り合わせるほどではないが、各方面に余裕がある人は観たらいいと思う。期待は裏切らない。

この映画は「無名の役者」が出演しているのもおもしろさの一つだ。
映画を観る際、役者を知らないとストーリーが理解しづらい。日本の映画ならだいたいの役者の名前がわかるので問題ないが、海外の映画は役者の顔がわからなかったり、区別がつかなくて(同じ顔に見えてしまって)ストーリーについていけず、「???」となることがある。

「カメ止め」は、海外の映画のように役者を知らないためにストーリーからはぐれることはなかったが、実は、3人の20歳前後の女優の顔がこんがらがってしまった。「あれ、この子はこの役だったけ?」「この子は何の役?」と観ている間に何度か迷った。帰宅してから公式WEBを見て20歳前後の女優が3人出演していたことを確認し、彼女らの役どころも復習しておいた。

若い人の顔が同じに見える--。悲しいがこれは老化現象である。

古くはモーニング娘。にAKB、ジャニーズ×△といった集団(グループ)の顔の見分けがつかないのはもちろん、顔が覚えられない。
芸能人なら笑い話ですむのだが、仕事関係の若い人の顔が覚えられなくなったことは笑えない。自分と同じ年代の人は特徴をつかめるのだが、若い人、とくに女性は髪型や化粧が若い人独特の流行などがあってか同じに見えてしまう。

老化を意識しはじめてからの対策は(対策というほどでもないのだが)、名刺を見て、顔を見て、もう一度名刺を見て、顔を見て……というふうに、名前と顔の画像の情報をひも付けてダレきった脳みそにしっかり刻み込もうと意識してあいさつをする。
1回しか会わずに忘れるならまだいいが、2~3回会ってもしばらく会わないと名前は忘れないが顔を忘れてしまうので始末が悪いというか、忘れてしまった相手に対して申し訳なくも思ってしまう。

電話ではたびたび話しているのに顔が思い出せなかった人がいる。20代前半の女性で、遠方の取引先の人だ。
近くなら、何か口実をつくって会いに行くこともできるが、それもできない。
が、それを逆手にとれる手段があった。Skypeだ。
遠方の取引先とはSkypeで会議に参加することがある。画面キャプチャをとることにした。
それはわたしのアイデアではなく、30代半ばの知り合いがアドバイスしてくれた。
「Skypeで話をしたときに、キャプチャをとったらいいですやん」

結果。Skypeで会議に参加しながらは集中力がとぎれてムリ。Skypeはちょっと気を抜くと話についていけなくなるし、わたしがいつもアウェー(1人で参加している)なので、常に臨戦態勢になっていないといけない。生(なま)というか、ふつうに顔を合わせての会議よりもSkypeの会議は集中力が必要で、よけいなことをする余裕はない。
とりあえずはやってみたが、ヘンなのしかとれなかった。
それでもSkype会議中は必死で彼女の顔を見ていたので、なんとか脳みそに刻み込んだ。
が、新大阪駅でばったり会ってもその人だとわかる自信はない。Skype経由では脳への刻み込みが甘い感じだ。脳みそのもっと深部へ、深く深く刻み込まねばならないのだが、よい方法はないだろうか。

ちなみに「カメ止め」の主演の役者の顔は印象深く、すぐに覚えたが、若い3人の女優は顔の区別は未だついていない。だが、3人それぞれの役どころは深く印象に残った。わたしに誉められてもうれしくもなかろうが、いい芝居をしていたと思う。

まったくの余談だが、今はすっかりジイサンになっている役者が若い頃の昭和30~40年代の映画を観たときも、若い役者は同じような顔に見えてしまうことに気づいた。
もちろん、小林旭や浜田光夫なんかのスター役者はわかるのだけど、その友人役みたいな脇役は同じような顔に見えてしまうのだ。ジイサンなら知らない役者でも顔の区別がつくのだが、若いとなるとわからなくなるのだ。不思議だ。

最後の最後の余談だが、「キャプチャ」という言い方、昭和時代からパソコンを使っている者にとっては「画面のハードコピー」の方がしっくりきて、いつまでたってもなじめない……。