緊急事態期間は、後ろ向きに歩いて疲れ果てた2ヵ月だった<Part1>


緊急事態宣言直後の大阪・梅田の「泉の広場」
泉の広場にくっついている「ノモカ」という飲み屋街。運営側は飲み屋と表現したくないらし「バル街」となっているが、見たらわかるので「バル街」は不要だと思うのだけど。

「歩む」という言葉には進歩するという意味が含まれていると自分に言い聞かせているのだが、さみだれに発表されるコロナ政策をチェックし、自分があてはまるものがあれば準備をして手続きをすることの繰り返しだった。
仕事は3月から新規受注がなくなり、4月は3月末納品の予定で完成していなかった仕事の訂正だけで、これが4月末に完成したことにより、完全に仕事がなくなった。

わたしは会社員ではなく「事業者」なので、いくつかの支援政策があてはまったのだが、「早ければいい」と思ってすぐ手続きをしてもまだ確実に決まっていない支援もあり、二度手間、三度手間になることもあった。
仕事をすることだけが前進ではないとは思うが、いくら動いても売上にならないし、ふだんの仕事とは異なる慣れないことばかりなので、銀行や法務局を往復しただけでくたびれ果ててしまうことが情けなかった。 わたしが2ヵ月間の自粛期間中にコロナ対策として行ったことを紹介する。誰か一人くらいは役に立ったと思ってくださる人がいるかもと知れないと思って。

Part1 仕事編

コロナ融資

緊急事態宣言が出た4月7日に経済産業省のコロナ特設ページを見て「保証料ナシ、無利子融資」が適用されることを知り、緊急宣言翌日の8日に申込に行った。
信用保証協会→銀行という流れになるのだが、8日の時点で信用保証協会では人人人。銀行に「保証料ナシ、無利子」と資料にあったので、それが適用されるのかを訊くと「実はまだ」とのことだったが、とりあえずは申し込んできた。
4月8日時点での経済産業省の情報は確定したものではなくてもあたかも確定したかのように書いてあり、「保証料ナシ、無利子」というのも、国民一人10万円給付が決まった4月30日成立の「令和二年度補正予算」が成立するまでは(仮)の状態なのだった。
銀行からは「現状だと保証料ナシ、無利子」ではないが、とりあえず借りてしまい、借りたあとで「保証料ナシ、無利子」タイプに借り換えた方がいいと言われたのでしたがった。
ただ、融資はいつもより早く、4月27日には実行されたので、すごいスピードだった。
5月末に銀行から連絡があり、6月に入ったら「保証料ナシ、無利子」の借り換えをしてくれるとのこと。また、銀行に何度も行ってくたびれるのであるが仕方ない。 融資=借金なので、「え~~~!」と思われる人がいるかもしれないが、コロナ融資は3年間「保証料ナシ、無利子」だし、無利子期間が終わっても1%くらいの低金利。中小企業や個人事業主を対象としたいわゆる「セーフティネット」であるとともに、国から「借りてちょーだい」とお願いされているようなモノなのである。
事業を継続するにはある程度の融資を受けている方が信用が蓄積されるので、イザというときの融資が受けやすい。わたしも10年くらい前から継続して借りているが、少しずつだが融資額は増えていく。クレジットカードの限度額が上がることをイメージしてもらうといいと思う。「事業を続けるには融資が必須」というのは、わたしより先に独立した人から教えてもらったことであるが、わたしもそれは実感している。

持続化給付金

3月から新規受注がゼロだったので、幸か不幸か恥ずかしながら持続化給付金の対象となった。申込スタートの5月1日、午前8時からパソコンの前に貼り付き、経済産業省のコロナ特設ページを穴の空くほど見つめたのだが……
 →まず、申込ページがわからない
 →いつも、新規の情報が上がると「NEW!」と赤文字で出るのでそれを待とう
……と思っていたら、「NEW!」が出ぬまま、目立たぬ場所に申込ページができていることに気づいた。
仮登録はすぐにできたのだが、本ページにつながったのは17時前。途中買い物に行ったり、Twitterで「つながらない人たち」の投稿を見たが、「ソフトがセールスフォースなので仕方がない」ということで、あきらめていた。
結果、受付番号は5万番台。これがどういうレベルなのかはわからなかったが、西村大臣が「本日受付を開始した持続化給付金の申込は6万件あったと聞いております……」と言っているのをニュースで見て「ビリのほうやんけ!」とくさったのだが、入金は、一番乗りの5月8日ではなかったが、5月12日に入金されていた。
わたしは早い入金だったように思うし、当初宣言されていた「2週間程度で入金」は達成されていないようだ。

事務所閉鎖

閉鎖と書いたがロックダウンではない。自宅のすぐ近くに借りていた事務所から撤退し、自宅兼事務所に一本化することにしたという話。
当初緊急事態は5月6日までだったが4月末に延長されることが濃厚になったことで突然ジタバタして決断したのがコレ。決断し、手続きしたあとに国の家賃支援という話が出てきたので、いささか早まった感はあるが、緊急事態延長宣言はかなり堪え、お先真っ暗に思えてしまったのだ。
自宅兼事務所は取引先への印象もよくないのでやりたくなかったし、実は自宅もおおっぴらには事業所使用はできない物件なのだが、コロナ騒ぎのどさくさにまぎれて火事場泥棒的に自宅兼事務所にすることにした。事務所の賃貸契約は6月末なので、今はまだ存在しているのだが、狭いところなので人を呼ぶと「密」になり、人を呼んでの打合せもはばかれることも閉鎖の大きな理由だが、今まで持っていたものを手放すのはさびしいものだ。
1年後か2年後か5年後かはわからないけれど、事務所はまた復活するつもりなので、備品は自宅に保管しておく。冷蔵庫も処分せずに自宅に置く予定なのだが、メジャー片手にシミュレーションすると、自宅の550リットルのでっかい冷蔵庫の横のスペースに事務所の130リットルくらいの小型冷蔵庫がすっぽり入るので、そこに置く予定。冷凍庫はすぐにパンパンになるので、案外重宝するかもなーと、冷蔵庫2台生活については楽しみにしている。

本や小物はすでに自宅に運び、大物だけを残している6月末に閉鎖する事務所。机と椅子があるので打合せはできるが、狭くて「密」だし、何より打ち合わす「仕事」がないのであーる。

Part2 おうち編に続く
※ちなみに、いいトシして「おうち」だの「おうち時間」だのと表現するのは、背中がゾワゾワするくらい大っ嫌いだ。気持ち悪い。